motocchioの食いしん坊日記

バルセロナの旅:海辺でパエリヤ・ランチ

忘れたころに再開するバルセロナ旅行記。秋のまっただ中に夏休みのことを書くと、夏が妙になつかしい。遠きにありて思うものなのはふるさとばかりだけじゃない。

さて、滞在2日めのMyハイライトは海辺のレストランでパエリヤ!頭の中をパエリヤとタパスで一杯にしてやってきた私は期待で胸がふくらみすぎてどうしましょうという状態でありました。

バルセロナ在住のお友だちLさんが連れていってくれたのは、バルチェロネータにあるCan Manuelというお店。
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創業1870年でございますよ

Lさんがテーブルを予約しておいてくれたので余裕で外に座ります。この日はすっきりさわやかなお天気で、暑すぎず寒すぎず。外に座って潮風を感じながら食事するのにぴったりなお天気。

メニューを見ます。カタロニア語、スペイン語、英語なので言葉の問題はないのですが、チョイスがありすぎて迷う、迷う... しかし、常連のLさんのおすすめ料理を注文することであっさり問題解決。
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冷たい飲み物を飲みながらおしゃべりしていたら間もなく前菜が出てきました。バルセロナではタパスの様なおつまみ系の小皿をpica-pica(ピカピカ)と言うそうで、メニューでもpica-pica欄がありました。

適度に塩抜きした塩だらにオリーブオイルをかけたサラダ
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スペインではだらや干しだらをよく食べる

小イワシの酢漬け、オリーブ、酢漬け野菜の盛り合わせ
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そして、私の大好きなマテ貝のグリル!!!
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断トツで一番おいしかったのはマテ貝のグリルでした。シーフードレストランには必ずある定番アイテム。とにかくおいしいので、バルセロナを訪れる機会があったら食べてみてください。

前菜をたいらげて一息ついたところで本命シーフードのパエリヤ登場。ウェイターのおじさんがこれでよろしいですかといった感じで出来上がったパエリヤを見せてくれます。写真を撮ろうと思ったらパエリヤを持ってテーブルを去っていく。間もなくおじさんが帰ってきて、銘々の皿に取りわけたパエリヤを出してくれました。
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いただきまーす!

これはサフラン入りの黄色いバレンシア風のパエリヤではなくて、トマトのオレンジが鮮やかな魚介のパエリヤ(パエリア・デ・マリスコス)。シーフードはあまりたっぷり入ってませんでしたが、ごはんに魚の旨味がしっかり効いてておいしかったです。でも... ちょっと期待はずれだったかな?

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熱々のパエリヤを真剣に取りわける図

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こちらは大家族のパーティーのパエリヤ
手前のは8人用のパエヤと思われます

これぐらい大量にドドーンと作った方がおいしいんだろうな

デザートにレモンのシャーベット(ソルベット)を頼んだら...
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カッチコチ!写真からカチコチ感が伝わってくるでしょうか?イタリアで食後に出てくるソルベットはドリンク状でミルクシェークみたいにスムーズで、豪華にプロセッコ(発砲ワイン)が入ってたりすることもある。そういうのが出てくると思って注文したのに、こんなのが出て来てびっくり。味は悪くはなかったけれど、カチコチはやはり残念。

Can Manuelは人気店のようで、私たちが食事を終えて出る頃には満席で列ができてました。見るからに地元のお客さんもたくさんいて活気があるし、お店の人もきびきび働いてるし、料理もそこそこにおいしいし、何よりもビーチに近いし、いいお店だと思います。
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バルセロナの旅:国立カタルーニャ美術館(MNAC)

モンジュイックの丘をさっさと徒歩でくだりはじめた私たちの次なる目的地は国立カタルーニャ美術館(略称MNAC)。この美術館、とにかく建物が立派なのであります。

写真を見るにはクリック!
まるで宮殿。

正面入り口前のテラスのスタンドでコーヒーを買って、街を一望しつつ一休み。
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美術館の建物をバックに記念撮影はツーリストのお約束

外も立派ですが中も立派。
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入り口ホールから外を見る図

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建物てっぺんのドーム内部
イベント会場としても使われている


この美術館のみどころは11世紀から13世紀初めにヨーロッパで栄えたロマネスク様式の作品のコレクション。テーマはずばりキリスト教。ヨーロッパの美術館で宗教画が延々と続くと、最後の方はどうでもよくなってしまう自分ですが、ここのコレクションは面白かった。まずディスプレーが素晴らしい。教会にあるような壁を美術館の中にいくつも作り、現地の教会の壁から壁画をはがし、丸ごと移設して展示しているのです。ちなみにイタリアで開発された技術らしいです。
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元々壁画があった教会群は老朽化がすすんで壁画の保存が危ぶまれる状態だったのだとか。自分たちの文化に誇りを持つカタルーニャの人々は大々的な保存プロジェクトを立ち上げたという訳です。

ドーム形の壁の裏側はこういう造り。
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見るからに昔ながらの作りなところがいいネ!

壁画だけじゃなくて中世時代の絵画も展示されてます。「アレ?」と思ったのが、この絵画のようなイタリアじゃ見かけない強い色使い。基調の赤に黒のアクセントにスペインを感じました。
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ロマネスク時代の作品だけではなく現代美術のコレクションもあります。彫刻にはあまり興味がない自分ですが、この作品にはすごくスペインらしさを感じて思わず写真を撮りました。展示スペースも光と影の配分が素敵です。
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現代美術コーナーで一番気に入ったのがこれ。
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何とガウディがデザインした家具なんです!右の椅子、ほしいなあ。ベランダに置いて、ぼーっと座ってコーヒーでも飲みたい。

時間がないので全ての展示を見ることは出来ませんでしたが、短いながらも充実した時間をすごすことが出来ました。

美術館の正面から下っていくとスペイン広場へ。
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スペイン広場で地下鉄に乗り、次なる目的地へ急げ!
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バルセロナの旅:モンジュイックの丘へ

滞在3日目の朝はモンジュイックの丘へ。モンジュイックはカタルーニャ語でムンジュイック。サンツ・ムンジュイック区にある丘です。

モンジュイックの語源は中世カタルーニャ語の『ユダヤ人の山』(Mont dels Jueus)というのが有力な説。実際、丘にはかつてユダヤ人の墓と思われる遺跡が見つかっているのだとか。
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標高184.8m (Wikipediaから拝借した写真)

初めて仕事関係でバルセロナを訪れたとき、ロープウェーに乗って見晴らしがよかったので、クマ夫といっしょに行ってみました。前回は友だちについて行ったせいもあって、どうやって行ったのか記憶がまったくない(汗)ガイドブックやネットをチェックすると、まずフニクラに乗って、ケーブルカー乗り場へ行くのがよろしいとのこと。そうしました。

フニクラ(登山電車)は、メトロ2号線パラレル(Paral-lel)駅から乗車。片道1.5ユーロほど。パルク・モンジュイック駅まで1駅10分ぐらいです。
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片道1.5ユーロほど

ロープウェーはめちゃ高い。往復9.3ユーロ、片道6.5ユーロ(10年前に初めて乗ったときはこんなに高かったっけ?!)。
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しかしながら、バルセロナの町が一望できるのはよい。
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アグバル・タワー(トーレ・アグバル)が見える!
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薬にそっくりなタワーです

サグラダ・ファミリアも見える!
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なんて盛り上がってるうちに、あっという間に目的地モンジュイック城に着いてしまいました。クマ夫も私も城には興味がないので、徒歩でさっさと丘を下りました。

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バルセロナの旅:タパス三昧(3)

本命タパス屋に入りそびれ失意のどん底の腹ぺこで入ったお店がけっこう当たり。いい気分になって広場を出てホテルの方向へ歩き始めた数分後に出くわしたのが...

バスク・タパスの名店Euskal Etxea (エウスカル・エトキシア)! 
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はじめてクマ夫といっしょにバルセロナを訪れたときに楽しい夕べをすごした思い出の場所。私はすでに結構お腹いっぱいだったんですが、バスク・タパス大好きなクマ夫が絶対入りたいというので2次会決定。

入ってすぐはこんな感じ。
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いい時間が流れてます

そして左手は...
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ところ狭しと並べられたピンチョスたち!

『ピンチョス(単数形はピンチョ 西: pinchoバスク語: pintxo、「串」の意)は、小さく切ったパンに少量の食べ物がのせられた軽食のこと。名称はかつては食材を楊枝でパンに刺して留めていたことに由来しているが、串や楊枝を用いないものもピンチョ(ス)と呼ばれる。タパの一種であり、現在はタパの同義語としてもつかわれる。(Wikipediaより)』

元々はバスク州などの北部で伝統的に食べられているタパスですが、近年は全国的に人気が出て、ここバルセロナでもすっかり市民権を得た模様。街をぶらぶら歩いていると、ピンチョス専門店をちらほら見かけます。

バルセロナで一押しのお店はこのEuskal Etxea。バスク文化センター直営です。超有名店で地元の人も観光客もどっと押し寄せます。

お皿に好きなものがとっていけるセルフ・サービス制なので言葉ができなくても何とかなるのがうれしい。早速数個とって立ち食い。椅子に座れるラッキーな人はほんの一握りで、ほとんどの人は壁際のカウンターにお皿を置いて立ち食い、立ち飲みです。

飲み物が注文したかったのですが、カウンター前は大混雑。
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どうしようかと思っていたら、運良く通りがかった親切なお店のお姉さんが注文をとってくれました。

乾杯!
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私が注文した飲み物はこちら。
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ティント・デ・ヴェラーノ(tinto de verano)という南部で一般的な夏の飲み物です。氷を入れたグラスに赤ワインをそそぎ、炭酸水とレモンを添えたもの。すっかりさわやかで大好きです。バルセロナ出身の友だちによると、これをカタルーニャで頼むのは邪道とのことですが、私がこれを注文したら、周りのお客さんが「ああ、ティント・デ・ヴェラーノ、いいねえ!」と何人もつられて頼んでました ^^;

さて、私たちが食べたピンチョス群です。
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奥からトマトソースを混ぜて柔らかくしたツナクリームを載せたもの、ローストした赤ピーマンにツナクリームを詰めたもの、鰯の酢漬けにケッパーとチリソースを載せたもの

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鰯の酢漬けの別バージョン、白いチーズにアンチョビーとトマト、それから、手前のは赤ピーマンにツナクリームを詰めたもののかじりかけ

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私の大好物のハモン・イベリ、クマ夫が試した卵の白身(大外れ)

ビール党のクマ夫はずっとビール一辺倒でしたが、私はまわりの人がたくさん頼んでいたバスクの白ワインを注文。
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イケ面のおにいさんが真剣勝負でそそいでくれる

前日と同じ様なものを食べたのですが、この日食べた変わったものはこちら。
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クリームコロッケを載せたピンチョス
典型らしい


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もう一つの典型がじゃがいものオムレツを載せたもの
ボリュームたっぷりでお腹が膨れる

お勘定するときは、お皿を持ってレジに行きます。飲み物を申告すると、お店の人が串の本数を数えて会計というシステム。
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ピンチョスばかりなので、ここだけで夕飯をすませるというのは私はちょっとつまんないのですが、ちょっと何かつまみながら一杯ひっかけるにはぴったりのお店だと思います。

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ほろ酔い気分で夕涼みしながらホテルまで歩いて帰りました。

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素敵なホテル

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街のど真ん中にある古代ローマの遺跡

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バルセロナの旅:タパス三昧(2)

モデルニスモ散歩を終えた後、ホテルに帰って一休みしてから本命のタパス屋Cal Pepへ突撃!地元出身の友だち一押しのシーフード・タパスの専門店。

しかし...カウンター席だけの小さなお店は超満員。しかも座ってるお客さんの後ろにはお腹をすかせたタパス難民がうらめしそうな顔でズラリ。

どうしようか... と思っていたら、Cal Pepがあるのと同じこじんまりとした広場に気持ちよさげな外テーブルが。
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クマ夫とメニューやテーブルに並んでるタパスを観察して悪くはなさそうだったし、疲れていたしお腹もすいていたし、ここに決めちゃいました。Celler de le Riberaというお店。
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地元でチェーンを展開している(HPはこちら)。

メニューを見て、コスパがよさそうなお一人様18ユーロのタパス・セットを注文。9品出てきます。ただし飲み物は別オーダー。

これはお店の付きだしのパン・コン・トマテ。カタルーニャ地方でよく食べられるんだそうです。パンににんにくと完熟トマトをこすりつけ、オリーブオイルと塩をふりかけたもの。よい材料が使われていて、シンプルながらも非常においしい。トマトの酸味、オリーブオイルの風味、にんにくの香りが三位一体。
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他のお店でも食べたけれど、ここのが一番おいしかった
チェーン店、あなどるべからず


右がサン・ドライ・トマト、アーティチョークの酢漬け、茄子のグリルのオイル漬けの盛り合わせ。イタリアのとそっくり。ごく普通の味。右はフレッシュ・サーモンの前菜。醤油、いりごま、オリーブオイルをようく混ぜたタレにつけて食べます。おいしい。ごはんがほしくなる。
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定番中の定番のタパス、パタタ・ブラバス。揚げたじゃがいもにブラバス・ソース(ピリ辛のトマトソースの様なもの)をかけたもの。ここのはマヨとパプリカがたっぷりかかってます。
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獅子唐芥子の素揚げ。あげたてにソルト・ミルで挽いたフレーク状の塩がかけてある。絶品なり。スペインの獅子唐芥子は太めの逆三角形で皮が薄く柔らかい。日本の獅子唐に味も食感も似ているけど、食べるところが多くていい。この獅子唐辛子はイタリアでは見かけない。あったらいいのにとつくづく思う。
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ハムのクリームコロッケ、春巻きの皮でエビを丸ごと巻いて揚げたもの。どちらも揚げたてでアツアツのカリカリ。味もいい。
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スペインでは俵型のクリームコロッケをよくみかける

グリルしたイカにパセリとガーリックのドレッシングをかけたもの。下にグリルした赤ピーマンが敷いてある。
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シメの一品は、茹でたジャガイモのスライスの上にハムを敷いて、スパイシーな燻製パプリカをじゃかぽんかけたもの。普通はハムじゃなくて茹でダコがのっけてあるもんだけど、これは貧乏バージョンか。でも、これはこれでおいしい。
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以上。いやー、食べた、食べた。

そこそこの味のタパスがお手頃価格で楽しめるお店です。
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イタリア在住、ときどき日本。
食いしん坊でカメきちな日々を気まぐれにつづります。
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