motocchioの食いしん坊日記

病院の食生活:手術前日

前日の日記をご覧になるとおわかりになっていただけると思いますが、病院の一日というのは明らかに3度の食事を基にして成りたっております。単調な病院生活で食事は一日のハイライト。真面目にレポしたいと思います。

さて、まずは手術前の初日から。朝9時に病院を訪れて、諸々の問診や検査をすませてから、婦人科の先生の診断待ちで面会室に控えていたら、まだ本格的に入院はしてないのにも関わらず、すでに昼食が出てきました。想定外の展開w

温かい食事は、厳重にお皿の上も下もプラスチックの容器で保温されております。そのかいあって、食事がしっかり温かい。感心しました。温かい食事が温かいというのは本当にうれしいものです。私が子どもの頃に入院していた大病院では、こういう工夫はなされておらず、出てくる食事はすべて生温かった。ここ最近、日本の病院でも保温の工夫はなされているのか?!気になるところです。
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ちょっとドキドキワクワクしながら蓋を開けてみます...
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左上から時計回りに:クヌーデルを焼いたもの、赤キャベツのソテー、にんじんグラッセのプレート、アスパラガスのポタージュ、茹で野菜と生野菜のサラダ、パウンドケーキ。

写真を撮ってから、あれこれ料理についてコメントしていると、すかさずクマ夫が「食べない料理は蓋しないと冷めちゃうよ」。「あっ、そうだね!」と言いながら、すかさず蓋。新しい文明の利器に慣れてないw

このクヌーデルを焼いた物は、南チロルに引っ越して来てから初めて目にしました。後で知ったのですが、ブルニコの郷土料理で、ドイツ語ではPress Knödelといいます。茹でたクヌーデル(パン団子)を厚切りにして、フライパンで両面をこんがり焼いたものです。なかなかおいしい。付け合わせの温野菜もおいしかったです。
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スープもパウンドケーキも美味でしたが、野菜サラダは辛かった... 特に茹でたカリフラワーのまずさといったら... たまにまずいものを食べると、美味しい物への有り難みを感じることができて良いと思いました ^^;

私があれこれコメントしながら食事をしている横で、クマ夫は持参したノートパソコンで仕事。彼はこの後、地階の売店でサンドイッチを購入してお昼ごはんとしました。パンやハムがおいしい地方なので、サンドイッチはおいしかったようです。
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伸びをしながらも考えこんでいるクマ

夕飯は、「手術前日ですから、軽くすませてくださいね」と言いながら看護婦さんが出してくれました。こ、これだけ?!確かに軽いわー。
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ミニパスタ入りのブロード、りんごのコンポート(砂糖なし)

夜中にお腹が空いてきたので、クマ夫が持って来てくれたミカンをひとつだけ食べました。夜12時から絶食開始。

病院の一日

6 am 起床
看護婦さんの検温で目を覚ます。私が子どもの頃は、消毒済み水銀体温計を一人一人に配って脇の下にはさませていたが、今では耳に検温器を突っ込んでピッと言わせて終わり。こういう一つ一つのアイテムが妙に進化してて感心しきり。

7am 朝食

8am 回診
婦人科の一番偉い先生(私を執刀した先生とは違う人)が看護婦6〜7名、下っ端の医師1〜2名を引き連れてやってくる。お供の数がやたら多い。偉い先生は温厚且つ貫禄があるおじさん。先生との手術の翌日の朝の会話:

先生「痛みや吐き気はありませんか」
私「ありません」
先生「そうですか。それはよかったです。ちょとお腹を見せてください」
私「はい」(お腹をみせる)
先生(ちょっと触って)「いいですね。じゃ、後でカテーテル外しますから、自力で歩いてトイレに行ってみてください。絆創膏も交換します」
私「はい」

お腹、あんなにちょっと触っただけで一体何がわかったのか?!

8〜11:30am
基本的に暇だが、この時間帯にシーツ交換、点滴、注射、ガーゼ交換などがあるので、結構慌ただしい。

11:30am 昼食

昼ごはんの後は自由時間。手術翌日は、この時間帯も点滴を打たれ続けた。でも、1時から3時までは面会時間なので、毎日家族が交替でお見舞いで来てくれて、退屈することはなかった。

3〜4pm 回診
今度は、女医さんが1人だけ看護婦さんを連れて来る。この女医さんが仕事はできるし、とてもよい人で、すっかり好きになる。この病院は、スタッフがみな親切な人ばかりで、とても居心地がよかった。

6pm 夕食

8pm 消灯
看護婦さんがやってきて、「お変わりありませんか?それでは、Gute Nacht(おやすみなさい)」と言いながら、電気を消す。8amにおやすみなさいって、早すぎ!でも、最後の方は慣れて、9時までには就寝できるようになった。人間の順応力の高さってすばらしい。

子宮筋腫の手術

成人女性のうち20〜30%は持っているという子宮筋腫。そのままにしておいても更年期を迎えると女性ホルモンが減少して自然に小さくなるので手術しない人が多いようですが、私の場合、かなり大きくなってしまったので思い切って手術することにしました。

筋腫が大きい場合、従来ならば開腹という選択肢しかありませんでしたが、私が受けたのは腹腔鏡補助下筋腫核摘出術という新しい方法。かいつまんで説明すると、おへそに穴をあけて二酸化炭素ガスを注入して腹部を膨らませてから、サイド2か所に穴をあけて腹腔鏡をふたつ挿入。腹腔鏡で中の様子を見ながら、下腹部にあけた2センチほどの小さな切り口から切除部を出していきます。お腹を余り切らないので、患者の身体への負担がすくなく、術後の回復が早いというメリットがあります。高度の技術が要求されるため、熟練した医師が少ないらしいのですが、私の場合、知り合いの紹介で良いお医者さんに執刀してもらうことができました。とても幸運だったと思います。

入院するまでは呑気に構えてましたが、さすがに手術日の前夜は頭が冴えて眠れませんでした。ありがちなことのようで、あらかじめ麻酔科の先生が処方しておいてくれた睡眠薬を飲んだら、あっという間に夢の国へ。

手術日の朝は、6時に検温で起こされました。手術まで暇なのかなと思っていたら、その後、セルフサービスの浣腸(!)、それから、いきなり点滴を立て続けに3本!絶食してましたし、不安は高まるばかりでしたが、病院側も手慣れたもので鎮静剤を投与。ぼーっとしているうちに(=ラリっているうちに)12時頃に手術室に運ばれ、麻酔をかがされたら、あっという間に再び夢の国へ。全身麻酔で呑気にすやすや眠っている間に、手術は終わってました。

いいですねえ、全身麻酔。目が覚めた後に吐き気に苦しむ人もあるようですが、私の場合、そういう問題は一切なし。冬の柔らかな光が差し込む廊下に置かれたベッドの上で、若い看護士さんに起こされて、ちょっと一杯飲んで一寝入りした後、目を冷ましたような気持ちよさ(笑

エコー検査の後、筋腫核大きいのが二つ、小さいのが一つあると言われましたが、実際に内視鏡で中をのぞいてみると、子宮の上部は大小の筋腫核だらけ。手術の翌日、様子を見に来てくれた執刀医の先生がニコニコしながら曰く「いや〜、たくさんあったから時間かかっちゃったよ〜」。本来ならば一時間半で終わる手術のはずですが、実際は2時間半かかりました。どうやらこの先生、難しい手術ほどはりきりタイプのようで、根っからの手術好きのようです。時間はかかったけれど、とても上手くいったとのことで、先生も満足そうでした :)

手術の後、その日はさすがに寝たきり。次から次へと痛み止めやら抗生物質入りの点滴を打たれましたが、読書を楽しみながら安らかにすごすことができました。翌日は、早朝の検診の後、絆創膏の交換。カテーテルも外され、すぐ自力でトイレまで歩くことができました。その後の経過はいたって順調で、手術日から4日目の朝、ぶじ退院、自宅へ。

腹腔鏡補助下筋腫核摘出術の場合、術後の職場復帰は一週間で可能ですが、私の場合、通常よりも体力の消耗が大きい長距離通勤なので大事をとって2週間お休みします。

入院

兼ねてから予定していた子宮筋腫の手術のために1月24日から28日まで入院しました。入院先は電車で1時間半行ったところにあるブルニコの市民病院。

標高840mに位置するブルニコは豊かな街。かかりつけのお医者さんの出向先ということもあったのですが、市民病院は清潔でうつくしく、優れた医療サービスで定評があるということなので、安心して入院しました。

入院日の朝は、手術前のもろもろの検査のため、9時に病院入り。数々の問診や検査を受けてから、最後に婦人科の女医さんの検診。手術法の詳しい説明の後に同意書にサインして、2時半頃に自由の身に。その日はもうすることはないし、手術前でまだピンピンしているので、3時間の外泊許可をもらい、クマ夫とブルニコ観光にいってきました(笑)

観光から帰って来て、いよいよ病室へ。一歩足を踏み入れて驚愕。おしゃれではないですか!
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こういうかわいい配色のリネン類やロッカー、我が家にもほしいなー

私の入り口近くのベッドから窓側を望む図。各病室の壁には十字架が。毎日午後になると、神父さんがやってきて、神のご加護で一刻も早く回復するよう祈りを捧げてくれます。ただし、それもカトリックの洗礼を受けた人にだけ。「信者じゃなかったら治らなくてもええんかいな!」と、思わず心の中で突っ込み ^^;
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写真に写っているのは同室の80歳のおばあさん。毎日面会時間になると見舞いに訪れる家族と話している言葉が一切わからない。後で尋ねてみると、ラディン語なんだそうです。おばあさんは、母語以外にイタリア語もドイツ語も話せます。

病院の廊下。どうやら、この病院の基本色はイエローのようですね。
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ぱっと見、IKEA

廊下の奥の窓から望む景色。この日の外気温は朝ー17℃、日中はー5℃でした。
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プステリーア谷の中心にある街の周りには2000m級の山々
イタリア在住、ときどき日本。
食いしん坊でカメきちな日々を気まぐれにつづります。
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