12月26日に日帰りで近場のジェノバを訪れた後、勢いで27日はトリノへ!サヴォーナからは電車で2時間半から3時間ぐらい。頑張って早起きして、7時半の電車に乗り、北上して10時半にトリノ着。
さ、さむい...
寒い時には温かい飲み物!早速、最初の目的地Al Bicerinへと直行!
Al Bicerinは1763年創業の老舗。お店の中は二つに分かれていて、左がお菓子屋さん、右がカフェ。
240年前にタイムトリップ!
このお店でトリノ名物ビチェリン(bicerin)を味わうのが本日のハイライトの一つ。ビチェリンとはチョコラータ・カルダ(ホットチョコレート)にエスプレッソ・コー
ヒーをそそぎ、最後にフレッシュクリームをトッピングした飲み物。イタリアでは、何と、ホットチョコレート自体は、現在の固形チョコレート登場のはるか前の16世紀から飲まれていたんだそうだ。つまりチョコレートとは、元々食べ物ではなく飲み物だったのだ。
カフェには6つしかテーブルがない。満席だったが、ラッキーなことにすぐ手前右のテーブルが空いた。
これぞヨーロッパという風情の店内... 240年間、基本的にずっと変わっていないんだろうな。
一応メニューが出てくるが、どのお客さんも名物ビチェリンを注文。私たちも当然そうする。注文してから間もなく出て来た。お店のおばさんが「かき混ぜずにお召し上がりくださいね」といいながらテーブルにグラスを置いてくれた。
一杯5ユーロ(現在のレートで500円)
下はアツアツ、上はひんやり。一口飲んで、ほんのりエスプレッソの風味がついた生クリームのおいしさに目をみはる。新鮮で質のよい生クリームを使っている。飲みすすむにつれて、クリーミーからほろ苦いエスプレッソ、ほんのり甘くクリーミーなダークチョコレートベースのホットチョコレートへと味が少しずつ変わって行く。最後に底にたまったホットチョコレートを銀製のスプーンですくいながら飲み干す。
さすが名物だけのことはあって、感動的なおいしさだった。大人のための至福のホットドリンク!
物凄い人気で、私たちが座っている間にどんどんお客さんがやってきて列ができた。飲み終わったらすぐに待っているお客さんに席をゆずった。
クマ夫がお勘定をすませている間に、お店のおばさんにお願いして、奥のカウンター辺りの写真を撮らせてもらった。
奥に見えるキッチンも素敵だった...
20年ほど前にクマ夫が初めてトリノを訪れた時も、トリノっ子の友だちは迷わずこのお店に連れていってくれたらしい。地元の人々にも誇りをもって愛されているカフェなのだろう。その頃は今ほど有名ではなく、のんびりお茶することができたのだそうだ。
お店自体だけではなく立地もすばらしく、古い教会や素敵なレストランがある風情のある広場にある。これからも変わることなく良き伝統が引き継がれていくことを祈りながら、次なる目的地へと向かった。