スコットランドといえばキルトの他に連想するのは、やはりバグパイプでしょう。バグパイプ、私は知らなかったんですが、実はアイルランド、スペイン、ポーランド、イタリア、トルコ、バルカン半島などにもあるんだそうです。わたしたちになじみがあるタイプは、スコットランドを代表する「グレート・ハイランド・バグパイプ」で、アイルランドやスコットランド移民が多い 北米、オーストラリア、ニュージーランドでも盛んに演奏されています。
たった半日しかすごせなかったエジンバラですが、偶然にもその日に世界中から集結したバグパイプの音楽隊のうつくしいキルト・ファッションは先日ご紹介しました。街のあちこちに散らばっていた各音楽隊のほとんどが道ばたにたむろってだべってましたが(時にはビール片手に!)、リハに余念がないグループもちらほら。本番前のウォームアップでしょうか。バグパイプだけではなくて、大太鼓、小太鼓も。間近で見て「かわいい!」と思ったのは小太鼓のバチについてるポンポン。これを器用にくるくるまわしながら演奏するのです。非常に見栄えがしますが、かわいさはそのまま。百聞は一見にしかず。リハの様子をごらんください。
赤いポンポン、かわいすぎるー
いつでもどこでもたいてい行きあたりばったりなわたしたち。この後どういう展開になるのか知るよしもなく、お城からすこし離れたところを呑気に散歩したりしていました。電車の時間が近づいてきたので、街の中心にもどってみると、目抜きどおりの両側にものすごい人だかり。何だ、何だ!野次馬根性でいっしょに待っていると、はるか遠くから聞こえてきたのは、あのおなじみのメロディー!
画像がゆれてすみません。一番前列につけていたんですが、ある瞬間を境に人波が歩道から路上へどどーっと移動して、不覚にもずうっと後ろに押しやられてしまい、カメラのモニターを見ることなく手を高くあげて角度を調整しつつビデオ撮影続行ので、こういうことになってしまいました。
そう、みんなが待っていたのは世界中から集結したバグパイプ音楽隊の大行進だったのです。先頭はやはりスコットランドの旗をかかげた音楽隊です。見るからに年季が入った先頭の背が低いおじさんの様子に静かな誇りを感じるのは私だけでしょうか。人だかりの訳がわかってすっきりした後は、さっさとひきあげて、絶えることのないメロディーを聴きながら駅へ向かいました。
どうしてなのかわかりませんが、わたしは子どもの頃からバグパイプのこの曲が大好きで、今でも聞くたびに胸がいっぱいになります。スコットランドの地で行進に遭遇することができたのは幸運でした。
バグパイプといえば最近知った実話があります。第2次世界大戦終結の大きな足がかりになった連合軍によるノルマンディー上陸作戦。この時、連合軍に参加していたスコットランド兵士の一人が、何と、戦闘開始から終結までずうっとバグパイプを吹き続けたというのです。もともとスコットランドとアイルランドでは戦闘にはバグパイプのライブ演奏をするのが習わし。第2次世界大戦中、英国軍の規律でバグパイプの使用は禁止されていましたが、スコットランド出身の軍のおえらいさんがシカトして、「お前、吹け」と命令をくだしたんだそうです。ドイツ兵はこのバグパイプ吹きの兵士を狂ってると思い撃たなかったんだそうで(笑)。この兵士の名前はBill Millin。映画『史上最大の作戦』に登場するバグパイプ吹きの兵士のモデルになりました。
(wikipediaより転載)
戦場でのライブ演奏といえば、戦場で三味線を引き続けた『龍馬伝』の高杉晋作!
銃弾飛び交う戦場で三味線弾きながら人を斬る