motocchioの食いしん坊日記

サンマルツァーノでポマローラ

先週の週末、青空市場のナポリ人の家族が切り盛りしているスタンドで、お買い得の完熟サンマルツァーノ種のトマトを買いました。細長くて繊維質が多いので、トマトソースを作るのに一番適していると言われています。

野菜とバジルが入ったトマトソースは、(たぶん中部と南部で)ポマローラと呼ばれています。ナポリ出身のクマ夫のおばあさんニコリーナの勝負料理でした。今でもニコリーナが作ってくれたポマローラのスパゲッティは、わたしが今まで食べたトマトソースのパスタでベスト1!多分それはこれからも変わることはないでしょう。

ポマローラのレシピは家庭によって随分違いがあるようです。ニコリーナ流は、完熟トマト、フレッシュバジル、白か赤いたまねぎ、EVオリーブオイル、塩を使います。ニコリーナは買ってきたトマトはビニール袋に入れて、しばらく台所の軒下にぶらさげておくと言っていました。ニコリーナからレシピを受け継いだクマ母が使うのはたいていヴェスヴィアーノ (Vesviano)という先がとんがった別の種類のトマトです。わたしは完熟のものが手に入ればサンマルツァーノを使いますが、いつも売ってる訳ではないので、手に入らない場合はヴェスヴィアーノあるいはサンマルツァーノの缶詰を使っています。

ポマローラはシンプルであるがゆえに、いい材料を使って、ていねいに作るのがポイントです。まず生のトマトを使う場合は湯むきします。

san_marzano1

湯むきトマトは半分に切ります。わたしはトマトを煮込み鍋にほうりこんでキッチンばさみで適当にジャキジャキ切ります(まな板が汚れなくていい)。串切り玉ねぎ、フレッシュバジル、自然海塩もくわえて、沸騰するまで強火、沸騰したら弱火で煮ます。この段階ではまだEVオリーブオイルは入れません。しばらくすると、トマトからこれでもかというぐらい水分が出てきます。

san_marzano2
我が家のベランダの元気のないフレッシュバジル使用。ほんとはもっと青々とした香りがよいものを入れた方がよい。

30分ほど煮込んで玉ねぎがいい加減柔らかくなったら、ハンドミキサーかブレンダーで撹拌し、更に野菜漉す器にとおして丁寧に越して種をとります。こうするとソースの口あたりがよくなります。わたしが使っている野菜漉し器は二コリーナが使っていたもので、今でも立派に現役で活躍しています。

漉したソースにEVオリーブオイルを加えて、弱火でとろっとするまで煮込みます。最後に味見して塩味を調整してできあがり。お好きなパスタと召しあがれ。今日はソースの絡みがいいレジネッテ(平たく淵が波打っているナポリ発祥のパスタ)とあわせてみました。おいしかった!

pomarola_pasta
パスタとからめる前にソースに大量のバターを入れるのが二コリーナ流。
酸味がまろやかになりコクが出ます。おろしたての粉チーズをたっぷりかけて召し上がれ!

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イタリア在住、ときどき日本。
食いしん坊でカメきちな日々を気まぐれにつづります。
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